2014年9月13日土曜日

絵本原作:トマト男爵が怒った(イラスト担当募集)

大河ドラマを見ながら記事を書いています。
あ、りょうが出てる…
突然ですが、日本史が好きです。
武士が好きです。
英語で海外向けに武士を紹介するブログを書くくらい好きです。
アクセス数は伸びないけれど。
中でも戦国時代が大好きなので、今年の大河はちょっと不満。
来年もね。

まぁそれはそれとして、今日も以前書いた絵本原作?というか童話?を書いてみようかなぁと。
けっこう個人的にお気に入りだったので、このまま埋もれさせるのも忍びなく。

「トマト男爵が怒った」という作品です。

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「う~ん、う~ん」


もう何日も、けんちゃんはぐっすり寝ていません。毎晩毎晩、こうしてうなされているからです。


それというのも、実はこんなことがあったから…


けんちゃんはトマトが大っ嫌い。ご飯のおかずに出てくると、必ずわきにどけてしまいます。ママが叱ってもおかまいなし。

「だって、美味しくないんだもん」

ですって。


いつもはそれで済んでいたけど、昨日の夜はちょっぴり違いました。ママが、

「だったら、このハンバーグも食べてはいけません」

と、けんちゃんの大好きなハンバーグを取り上げてしまいました。


そのとたんにけんちゃんは大騒ぎ。わぁわぁ泣きながら暴れだしました。そうしたら…


ガシャーン!


サラダのお皿が割れて、トマトはキッチンの方に飛んでいきました。


あ~あ。

 

その夜、ママに叱られたけんちゃんは、ママのお布団からちょっぴりだけ離れて、泣きながら眠りにつきました。


しかし…。


「おい、けんちゃん!」


誰かが何度も大声でけんちゃんを呼びます。


「おい、けんちゃん!」


あまりの大声に飛び起きたけんちゃんはあたりをきょろきょろ。


すると、大きな大きなトマトが目につきました。でもこのトマト、変なんです。トマトなのに身体があって、服も着ていて。目は無いけど、どうやらこちらを見ているよう。


「おじさん、誰?」


勇気を出して聞いたら、何とそのトマトが答えました。口も無いのに、喋るんです。


「わしは、トマト男爵だ」


トマトが答えました。


「やいけんちゃん、今日わしをキッチンの方に投げ出したな。お前さんがトマト嫌いなのは知ってたが、まさかそんなことをするとは!トマトの世界では重大犯罪だぞ!」


トマトの世界のことなんて知りません。

とっさにけんちゃん、

「ぼ、ぼく知らないよ」

と嘘をつきましたが、

「い~や、たしかに見たぞ!嘘までつくなんてますます許せん!トマトの世界なら百叩きの刑だ!」

と、赤い顔をますます赤くさせて怒り出しました。


トマトの世界のことなんて知りませんが、百叩きも嫌です。

「ご、ごめんなさい」

けんちゃんはすぐに謝りました。


でもでも…


「だけどぼく、トマトは嫌いなんだ。食卓に出てこないでくれたら、もうあんなことしないよ。」


ですって。


それを聞いたトマト男爵、すぐにまた顔が真っ赤になって、

「なんだと!?いったいトマトの何がそんなに嫌なんだ!」

と怒鳴ります。


それからというもの、毎日けんちゃんの夢にはトマト男爵が現れて、トマトの話を繰り広げているのです。


「トマトには栄養がたっぷりなんだぞ!どうだ、食べたくなっただろう」

とトマト男爵が言えば、

「でもでも、少しすっぱいし、やっぱり嫌だ」

と答えます。


それならと、

「じゃあ甘~いドレッシングをかければいい。すっぱいのも気にならんぞ」

とトマト男爵が答えます。


だけどけんちゃんも、

「すっぱくなくても、中身のドロドロしたとこが、何だか嫌!」

と返します。


そんなやり取りを何日も続けていたわけです。


でも、3日、4日と経つうち、トマト男爵も疲れてきたみたい。怒鳴る声も少しずつ小さくなってきました。

だけど、声と一緒にトマト男爵の身体まで小さく、小さくなっていくんです。トマト男爵がどんどん小さくなって、プチトマトくらいになったとき…


「えぇい、いいから食べてみろ!」


と、けんちゃんの口に飛び込んできました。


ごくり!


思わずトマト男爵を飲み込んだけんちゃんですが、

「あれ?そんなにまずくないや」

と、キョトン。


それからはトマト男爵のうるさい声も無くなって、ぐっすり眠れました。


その次の日の夜。けんちゃんの夕飯のサラダにはたくさんのプチトマト。隣ではママが見張っています。


でもでも…


パクリ。


平気な顔でもりもり食べるけんちゃんにママはびっくり。その夜は大好きなハンバーグを2つも食べさせてもらえました。

それから、もうひとつ。

夕飯の後ママが、

「ごほうびに何かあげなきゃね。欲しいものはある?」

と聞いてきました。とっさにけんちゃん、

「えっとね、甘~いドレッシング!」

ですって。


どうやら普通のトマトにも挑戦してみるみたい。これからは夢でうなされることは無さそうです。


みんなも、好き嫌いを言って、トマト男爵に怒られないようにね。


----------(c) Rey all rights reserved.---------------


明日は絵本レビューでも書いてみようかなと思います。



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